中学の同級生でもあり、美容師の友人に髪の毛をカットしてもらってる。
その友人にギターの最初を教えてもらった。
カットしている最中に、「当時のYAMAHAのギター、まだ持ってるよ。」
と言われ、俄然興味が湧く。
で見せてもらうと、35年以上何もしないでいたので当然キレイではない。
わたくし「弦張ろうか?」
友人「張ってくれるの」
わたくし「実費だけ頂戴」
と持ち帰ってきたのでした。
当然そのまま張り直して渡すはずもなく、キレイではないホディを拭いても落ちない汚れ、トレモロの動きが全体に渋い、フレットのくすみ等々・・・、まあ、気になっちゃうわけですよ。
ということでバラせる部分はできるだけバラしてまずはキレイにすることから始めちゃったと。
とりあえず音が出るかどうかだけ確認してバラします。
音は出ましたよ。
理由はありませんが、ネックを外すのはやめました。
ボディの所々に茶色い汚れがあるのがわかるでしょうか。
これが拭いても落ちない汚れ。
この汚れ、どうしても落とせないので、1000番のペーパーで水研ぎしました。
流石に落ちました。
そりゃ、削っちゃってるわけですからね。
手持ちのペーパーが1000番までしかなく、少し磨きキズが残りました。
2000番くらいまで磨かないと磨きキズが消えないな。
ボディの汚れはもとより、トレモロの腐食、フレットのくすみ、ペグの汚れ、その他の錆等々、キリがなさそうですが楽しくもあります。
ということで、まずはフレット磨きから。
まずはフレットを磨くためにマスキングしました。
大昔にバイクのタンクの塗装用に模型屋で買った「ハイテクマスキングテープ」なるものでフレット脇をマスキングして、空いたところは普通のマスキングテープで。
ハイテクマスキングテープを使った理由・・・、
持っていたから、
だけです。
これ、ピシッとしているから使いやすい。
このハイテクマスキングテープって、昔から板金屋さんなんかで使われてたマスキングテープである。と聞いたことあり。
それを模型用に転用したんだろうね。
そりゃ、使いやすいはずだわ。
にしても、25年以上前に買ったものなのに、よく糊が飛ばなかったものだ。
それよりYAMAHAのペグ、手持ちのKTCの10と11のボックスレンチに合わないぞ。
どうなってるんだ?
日本の製品じゃないのか?
10と11の間のサイズだぞ。
ペグも外して磨くつもりだったけど外せないから諦めたぞ。
指板をマスキングして磨きます。
ちょっと前に買った金属磨き。
綿に研磨剤を含ませたもので非常に使いやすいんだけど、アメリカのNEVR-DULLの真似商品だと思う。
NEVR-DULLは近くのホームセンターなどでは入手できなく、たまたま行ったホームセンターにあったから買ったけど、効果は同じだと思う。
メッキされたものとかには向かないけど、バフがけされたアルミとか、今回のフレット磨きとか、磨けば光ります。
上写真
右の磨いてないフレットと左の研磨済フレットの違い、わかりますか?
写真ではわかりにくいですが、ピカピカです。
上写真
フレット周りの汚れ落としをしていない状態。
傷つかないよう爪楊枝を使ってフレットサイドの汚れを落とします。
素人の自己流です。
フレット脇の汚れを取った後です。汚れがわかりますか?
フレット脇の黒いツブツブが汚れです。
左はフレット脇の汚れは落として、右はこれから落とす状態になってるはずです。
確か記憶の上では、フレットは全部磨き終えてたはずです。
この爪楊枝の汚れ落としだけで、かなりキレイになりました。
バラした部品を「花咲かG」という錆落とし剤に漬け込みます。
この「花咲かG」は恐らくバイクレストア業界では有名な、本当に錆がよく落ちる1瓶3000円近くする高級錆落とし剤ですが、本当によく落ちるので盲目的に信用して使用しています。
実際、錆はすっかり落ちました。
「花咲かG」無くなりそうなので、後でアマゾンで買います。
バラさないところもきれいにします。
トレモロのキャビティ(プラスチックで覆われているので、このプラスチックがいつまで劣化せずに残るのか心配・・・)
錆落とししている間に、本革のストラップを。
わたくし「本革のストラップやん!」
友人「いいものしか買わないから」言ったとか言わなかったとか
すっかり硬化しているので、わたくしの持っている僅かなレザークラフトの知識でしなやかなストラップにします。
ただ、35年前からそのままの革ですから限界はあります。
まずはコバ(革の切り口、断面)と床面(革の裏面)の仕上げをします。
革の裏のケバだちをおさえると同時に保護です。
長いので、途中でやめそうになりました・・・。
レザークラフトでギターストラップ作りたいと思ってましたが、ちょっと無理かも・・・。
上の写真は、革の断面(コバ)面にトコノールを塗り、ウッドスリッカーで磨きます。
これにより革の裏のケバだちをおさえると同時に保護。
更にもっと磨くと光沢が出ます。長くて無理です
ウッドスリッカーを挟んで左右の差がわかりますかね。
右が少し光沢が出てますよね。
革の表面は、またも盲目的に信頼している革のメンテナンス用のオイル、ラナパーを薄く塗ります。
1日置いて落ち着かせて、次の日に更にもう一度塗りました。
硬化した元の状態から比べるとかなり柔らかく、且つしなやかになりました。
もちろんついてしまったシワは落とせませんよ。
ラナパーは本当にいいですよ。
天然由来の原料しか使っていないから。知らんけど・・・。
革のブーツにミンクオイルを使っている方、ミンクオイルは日本には合いません。
いつか革がひび割れます。
日本の気候に合ったオイルを使用することをお勧めします。
と、素人の俺が言っても・・・か・・・。
と言うことで錆落とし、磨きが終わった金属部品。
トレモロスプリングはピカピカです。
取り付けてしまえば見えなくなりますが・・・。
トレモロのロック部は、サビ落とし剤に漬け込んだら、塗装が剥がれました(涙)
それはそうとて、ロック部の見た目の色は恐らく真鍮(ブラス)ではないかな、と。
弦に直接触れる部分を真鍮にした。と意識してしたとしたら、YAMAHAさんすごい!
となるけど、実際どうなんだろうね。
トレモロブロック自体は、磁石がつかないから多分亜鉛ダイキャストなのかな?
トレモロブロック本体はイナーシャブロックも含め一体成型のダイキャストなのよ。
これはこれで金型がいるわけで、お金かけてるわ〜。
鉄ならなお良かったんだけど。
ついでに裏のキャビティの蓋。
ボディ裏の蓋には導電用のアルミが貼ってあった。
これには驚いた。
メルカリでこのギター買ったけど、元の配線わからんよ〜!
という方用に、自身の覚えで撮った写真も上げておきます。
参考までに。
ボリュームポットが入り組んでます。
とここで気づきました、ポットの配線のハンダをちゃんと撮っていないことに・・・。
というか、恐らく
当時50,000〜65,000円程度のギターに、純正でキャビティ内に導電塗料が塗られているギターってあるの?
と驚きでした。
ネジ止め部にアルミが貼ってあるのもわかりますよね。
なんでここに貼ってあるのかわかりませんが、配線がボディにくっつくからなのかな?
ツッコミどころはありますが、ちゃんと作られているギターです。
ということで、一通りきれいにしたので元に戻します。
組み付け後、弦を貼ってチューニング。
更にオクターブ調整。
このギターのトレモロキャビティのザグリは特殊で、トレモロをアームダウンしないとオクターブ調整用のネジ部が、ザグリに隠れてネジが出てこない。
やりにくい〜。
トレモロの塗装は剥げましたが動きは良くなったし。
ただ、インプットジャックにガリがあるようで、ジャックそのものを交換したほうがいいのですが、とりあえずこのままでまずは友人に返します。
にしてもきれいになったな。自画自賛
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